イタリア政府奨学金について紹介します。
留学する上で心配になるのが金銭面
「留学ってお金がかかるからどうしようかな」と悩む人もいるでしょう
日本の大学生のほとんどがバイトをしている一方で、一般的に海外大学ではバイトしている生徒はあまり多くありません。
イタリアもその部類に入り、寮の友達でバイトしている人は一人もいません。
日本学生支援機構や企業の奨学金など様々ありますが、イタリアに正規留学しようとしている人の一つの選択肢としてイタリア政府奨学金があります。
詳しい情報はイタリア留学総合サイトに紹介しています。
応募できるコース・できないコース
奨学金へ応募対象のコース
・大学院修士課程 Corsi di Laurea Specialistica/magistrale
イタリア留学総合サイト
・ 〃 博士課程 Dottorati di ricerca (PhD program)
・大学研究活動 Progetti di Studio di co-tutela
・美術学院・音楽院
・語学コース Corsi di lingua e cultura italiana
対象外のコース
・大学単科コース Corsi singoli
イタリア留学総合サイト
・大学正規コース Corsi di Laurea Triennale / Corsi di Laurea magistrale a ciclo unico
・大学個人研究 Ricerche individuali
・大学専門修士課程 Corsi di Master I e di II livello (Master’s Degree)
・大学専門家育成課程 Scuole di Specializzazione
・クレモナヴァイオリン制作専門学校、保存修復高等研究所修復学校、国立映画学校:Scuola Internazionale di Liuteria di Cremona; Scuola di Alta Formazione e Studio dell’Istituto Superiore per la Conservazione ed il Restauro, e Scuola Nazionale di Cinema
・イタリア語教育コース
残念ながら、高校卒業後にイタリアの大学に行きたい人や交換留学の人は応募することができません。
あくまで推測ですが、僕が受験した2018年は大学修士課程、博士課程、音楽院だけで美術学院、語学コース、大学研究活動の受験者はいなかったように思います。
給付期間
勉強するコースによって給付期間が変わります。
奨学金は受入機関別に3ヵ月、6ヵ月または9ヵ月間支給される。
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給費期間:
1.2020年1月1日から2020年10月31日までの期間内で6カ月または9カ月
※該当するコースは以下の通り。
・大学正規コース:Corsi di Laurea specialistica/magistrale(LM)=Laurea di II ciclo (Master’s Degree course)
・大学博士課程:Dottorati di ricerca
・大学研究活動:Progetti di Studio in co-tutela(以下を含む)イタリア学術会議、国立衛生研究所等の公的研究機関:gli enti pubblici di ricerca(CNR, ISS, INFN, INAF, ISPRA etc.)、および、国公立大学、美術館・博物館・公文書館等の公的機関での研究活動:Università pubbliche statali,Enti museali, archivistici riconosciuti
・美術学院・音楽院:Corsi di alta formazione professionale, artistica e musicale (AFAM)
2.2020年1月1日から2020年10月31日までの期間内で3カ月
・語学コース:Corsi di lingua e cultura italiana
3.2019年11月1日から2020年10月31日までの期間内で6カ月または9カ月
・2018年度イタリア政府奨学金の給費を受け、2019年度に更新する場合のみ
※奨学金の給費期間以外の費用については自己負担となる。
給付期間は更新時に変更する可能性があります。
更新による受給年数は以下のようになります。
修士課程:最大2年間
博士課程:最大3年間
待遇
奨学金 イタリア政府の規定額:900ユーロ ※健康保険加入料免除
授業料は各教育機関の規定に基づいて免除される。ただし、一部の教育機関で例外もある。また、語学コース(上級)の場合は免除の対象外となる。
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健康保険加入料免除となっているけど手続き面倒で、滞在許可証を申請するには1年分カバーする保険が必要でほとんど意味がないのが現実です、、、
また授業料は大学によって異なります。
大学の規定は給付期間によって授業料免除かどうかが決定します。
例として、ローマ大学サピエンツァの規定では9ヵ月以上の奨学金を受給していないと授業料免除にはなりません。
応募資格
1.日本国籍を有する者
2.健康な者
3.年齢 コースによって以下の通りとなる。
A. 28歳以下の者
※生年月日が1990年5月30日以降の者。ただし、本年度更新の者は除外される。
・正規コース:Corsi di Laurea specialistica/magistrale(LM)=Laurea di II ciclo (Master’s Degree course)
・美術学院・音楽院:Corsi di alta formazione professionale, artistica e musicale (AFAM)
・語学コース:Corsi di lingua e cultura italiana
B. 30歳以下の者
※生年月日が1988年5月30日以降の者。ただし、本年度更新の者は除外される。
・大学博士課程:Dottorati di ricerca(PhD program)
C. 40歳以下の者
※生年月日が1978年5月30日以降の者。
・大学研究活動:Progetti di Studio in co-tutela(Research under academic supervision)
大学・研究所によって独自の年齢制限等を設けている場合があるので、各自確認すること。4.語学
A. イタリア語で開講されるコース
イタリア語の十分な能力がある者で、QCER(英語表記:Common European Framework of Reference for Languages CEFR ヨーロッパ共通フレームワーク基準)の中級B2以上のレベルが必要。
※語学コースを希望する場合は、初級A2(CEFR ヨーロッパ共通フレームワーク基準)以上のレベルが必要となる。
B. 英語で開講されるコース
英語の十分な能力がある者で、中級B2(CEFR ヨーロッパ共通フレームワーク基準)以上のレベルが必要。
※英語で開講されるコースの場合にイタリア語能力は問われない。5.その他
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語学コース:Corsi di lingua e cultura italianaは、現在大学に在籍し、イタリア語を専攻する者が対象となる。
選考
選考はイタリア文化会館で、面接型の試験によって行われます。
詳しいことは後日、選考について記事を書きます。
必要書類
出願書(オンライン出願書を印刷したもの) 1部
経歴書 1部
氏名、学歴[大学以上についての学校・学部・学科名及び卒業/修了(または見込)年月日]、職歴、研究歴[発表論文、著書等(年月日を記入)]、公開演奏会、展覧会の参加、賞歴(年月日を記入)をA4判用紙3枚以内に書くこと。留学中の研究計画書 1部
留学志望の理由、留学中の研究計画、帰国後の計画(地位、職業を含む)をA4判用紙3枚以内に記載すること。大学(及び大学院)の学業成績証明書(英文) 原本1部
在学中の場合は在学証明書(英文)も併せて提出すること。最終卒業学校の卒業(修了)証明書(英文) 原本1部
受入内諾書 原本1部
研究所等で研究を希望する者のみ必ず添付すること(大学・美術学院・音楽院への在籍希望者は不要)。指導を受けたい教授等1名もしくは大学から書いてもらうこと。推薦状(伊文または英文) 原本各1部
専攻分野について実際に指導を受けた日本の大学教授等2名から書いてもらうこと。
難しい場合は、日本・イタリアの教授等各1名からでもよい。形式自由。
「原本の推薦状が和文の場合」
(1) 伊文または英文に翻訳する。翻訳は応募者以外の者がすること。
(2) 翻訳には翻訳者の署名、および推薦者自身の署名をもらうこと。写真(5cm×5cm。上半身脱帽。1年以内に撮影したもの。裏にローマ字で氏名を書くこと) 2枚
1枚は「1.出願書」に貼付すること。音楽実技試験演奏曲目(音楽専攻者のみ) 1部)
音楽実技試験の際に演奏する曲目を記入すること。代表作品の写真(美術専攻者のみ) 1セット
代表作品3点以内のカラー写真をA4判用紙に貼ること。戸籍抄本 1部(欧文出願書類の一つとして、和文の原本を提出。イタリア語への翻訳は不要。)
語学能力証明書 原本1部
イタリアの教育機関に在籍を証明する書類 1部 (該当者のみ)
※すでにイタリアの教育機関に在籍している者のみ。
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準備のポイント
修士で留学を考えている人は研究計画書の作成が初めてなので研究計画を書き慣れている博士課程や助教に添削してもらうと良いと思います。
僕は研究室の博士の先輩に何度か赤を入れてもらいました。
英文の卒業証明証や成績表は発行まで時間がかかることがあるので早めにとっておきましょう。
推薦状を教授にお願いする際は十分な時間の余裕をもってお願いしましょう。
教授によっては自分で原案を作成してくるよう指示してくる方もいます。
まとめ
イタリア政府奨学金は語学レベル、必要書類、応募時期からしてほかの奨学金に比べると応募しやすい奨学金です。
イタリアへ交換留学する人は多少いますが、正規留学する日本人は少ないので競争率が低いのもポイントです。
ぜひイタリアに正規留学する人はチャレンジすることをおススメします!
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