僕が通っているサピエンツァ大学院の建築(修復)修士課程がでどのようなコースかを紹介いたします。
この記事を含め全5回でどんな授業があり、その内容や授業の進め方について書いていきます。
第1回では概要、2年全体を通しての授業構成を見ていきます。
【結論】
・修復設計を大きな目的として構成されている
・修復を中心に建築分野を網羅する授業構成
・座学だけでなくグループワークなどのプロジェクトをする授業が多い
授業構成
日本とイタリアの大学院の違いで紹介したようにイタリアの大学院では授業中心となります。
:座学
:プロジェクト
:座学&プロジェクト
※授業名がイタリア語と英語があるのは、途中でイタリア語にコースを変更したからです。
詳しくはこちら↓
修士1年前期
・修復の理論と実践 (Theory and practice of conservation) 選択1
・建築実測 (Architectural survey)
・歴史調査の手段と方法 (Tools and metheds for histrical research)
・古代と現代建物の構造 (Structural engineering of acient and modern buildings)
修士1年後期
・構造補強 (Stractural reinforcemento)
・建築設備 (Technical System)
・建築リノベーション (Progettazione tecnologica per la riqualificazione architettonica)
・設計製図I (Progettazione architettonica I)
修士2年前期
・フィナンシャル経済・不動産 (Esercizio Professionale)
・都市形態学 (Morfologia Urbana)
・建築法規 (Legislazione Urbanistica e dei Beni Culturale)
・都市再開発 (Recupero e Riqualificazione Urbanistica)
・修復設計 -通年-(Restauro dei Monumenti)
修士2年後期
・修復設計 -通年-(Restauro dei Monumenti)
・設計製図II (Progettazione architettonica II)
・修復への診断と分析方法(Diagonistica e metodica analitica per il restauro) 選択1
・修復の掘り下げ(Laboratoririo di approfondimento – restauro)
その他
・インターンシップ-ワークショップ-スキル (Tirocinio – workshop- abilità informatiche) 選択2
シラバス(ホームページ):https://corsidilaurea.uniroma1.it/it/corso/2020/30815/cds
授業構成の分析
各授業を特徴ごとに分類して、修復のプロジェクトの中でどの作業の部分に属するか又はどの分野に属するかを考えました。
この様に整理すると修士1年を中心とした授業を元に修士2年の通年で修復設計をするという構成がよく分かります
またそのほかにも修復だけでなく実務で働くための建築法規や不動産についての授業やよりスケールの大きい都市計画、また新築の計画をする設計・デザインの為の設計製図という構成になっています。
コメント