今日は平均値と中央値について紹介します。
よくニュースなどで「日本人の平均年収がXXX万円、前年より〇%アップ」という言葉を聞きます。
そして多くの人が「平均的な人は年収XXX万円稼ぐのかぁ」と思っていますが、これは間違いです。
例えば2019年の1年間の平均給与は441万円ですが、国民全体の中間層(50%)の人の1年間の給与は375万円です。(給与にはボーナスは含まれません)
その差は66万円もあります。
この違いは平均値と中央値の違いによって生じます。
学校でのテストの統計を例にして平均値と中央値を紹介します。
平均値とは
平均値と要素が持つ数の合計を要素の数で割ったもの。
つまり、全員のテストの点数の合計をテストを受けた人数で割ったものです。
(平均)=( 全員の点数の合計 )/(テストを受けた人数)
例)5人(A,B,C,D,E)が100点満点テストを受けるとします。
例1)同じ平均点でも評価が異なる
ケース)1
A:50、B:50、C:50、D:50、E:50
とすると計算する必要もなく50点です。
ケース)2
A:35、B35、C:60、D:80、E:40
この場合でも平均点は50点ですが、ケース1の平均点とは意味が異なります
ケース1とケース2の平均値だけでは見えない特徴を表すのが中央値です。
中央値とは
中央値とは、大小並べた時にちょうど真ん中の数字です。
つまり、テストで考えると上から(下から)数えて半分のところにいる人の点数
(中央値)=(要素の真ん中の数字)
つまり、5人がテストを受けた時の中央値は真ん中の3人目の点数が中央値になります。
より簡単に説明すると5人の点数が54、85、68,72、63点とすると、68点が中央値になります。
先ほどのケース2を小さい順から並べると
35 35 40 60 80
中央値は40点。
つまりわずかな人でも超高得点を取れば、平均値は上がる
しかし、中央値は変わりません
つまり何を言いたいかというと
一部の人が何億も稼げば、それだけで平均年収が上がるということ
2018年給与の平均値・中央値
先ほど書いたように、年間給与の平均値は441万円、中央値は375万円。その差は66万円
つまり国民の半分の給料は375万円以下ということになります。
(参考)日本の給与推移
※こちらのデータは国税庁(民間給与実態統計調査)を元に調査し、編集したデータです。
年収
給与にはボーナスが含まれていません。
まだ働いた経験がないのでネットで調べたところ、ボーナスは基本的に年に2回、1.5-2.5か月分。
おそらく給与の高い大企業と低い中小でまた格差が出てしまいそうです。
データがないので平均化して2か月分を2回として計算すると
年収の平均が588万円、中央値は476万円となり100万以上の違いが生じます。
まとめ
皆さん平均という言葉に騙されないようにしてください!
平均はただの数字としての意味しかなく、本質を見るためには平均よりも中央値が重要です。
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