前回に引き続きサピエンツァ大学院建築(修復)課程1年後期の授業について紹介します。
後期は2つ(構造補強・設備)を英語で2つ(再開発・ 設計製図 )をイタリア語で授業を受けました。
なぜかというと、交換留学の生徒の多くが英語の授業に来たため人が溢れてしまいイタリア語を話せる人はイタリア語の授業に行くようにとアナウンスがあり、せっかくのチャンスだからやってみようと思い友達イタリア語へ挑戦しました
英語からイタリア語に変更した詳しい理由はこちら↓
授業ラインアップ
構造補強 Stractural reinforcemento
建築設備 Technical System
再開発 Progettazione tecnologica per la riqualificazione architettonica
設計製図I Progettazione architettonica I
内容・授業方法など
構造補強 Stractural reinforcemento
内容は様々な建設方法における構造的特徴と荷重による崩壊メカニズムとの解説です。
特に地震による振動荷重による壁・屋根・ファサードなどの損害パターンについてパワーポイントで説明してくれます。
テストは教授がオンラインで配布するテキストからの問題が5問。口頭試験はなく筆記試験です。
一方イタリア語の授業(友達から聞きました)
グループワークで建物を一つ選び、補強を計画するそうです。
テストの過去問例
– Descrive, using drawings also, the worst defects for a stome masony wall
– The behaviour of builginds belonging to an aggregation is different than the case of an isolated building. Explain the reason why
– Describe different kind of historical timber framed masonry
– Describe some damage mechanisms related to specific portions of a church.
建築設備 Technical System
日本の大学で言う建築設備・光環境・音環境の内容です。
学部時代の内容で、ただ英語を学ぶだけで新しい知識はあまり得られません。
テストはパワーポイントの内容。筆記テストで選択方式。
成績のつけ方
期末試験の前に中間試験が3回あり、その点数の良い2回のテスト平均が成績となります。
3回あるうちの2回でテストの合格点(30点満点中18点)を超えればオッケーです。
最初の2回のテストで18点を超えれば3回目は受ける必要がありません。
中間テストの平均が足りない人とより成績を上げたい人は期末試験を受けます。
こちらも構造補強同様に、イタリア語コースはグループワークで設備設計をするそうです。
再開発 Progettazione tecnologica per la riqualificazione architettonica
グループワークで再開発のプロジェクトを行います。
対象敷地:ローマ市内の旧工業敷地や旧車庫、旧倉庫
リサーチ
・歴史(エリア・建物)
・建物の現状
プロジェクト内容
・用途
・既存との取り合い(構造面・デザイン面)
最終アウトプット
・ダイアグラム(構造・設備・機能など)
・平面、立面、断面
・アイソメトリック展開図
・詳細図
周辺調査から始まり、用途を探すことから始まります。
イタリア語と英語コースのプロジェクト内容は同じ。しかし、テストはイタリア語コースの教授が評価するので授業でエスキスを行うほうが良い。
設計製図I Progettazione architettonica I
対象敷地:ローマのマンゾーニ駅近くの1区画
設計内容:複合教育施設(幼稚園、小学校、中学校、高校)
最終アウトプット
・敷地図
・平面図、立面図、断面図、
・アイソメトリック展開図
・パース
一方、英語コース
対象敷地:ドイツ、シュトゥットガルト
4つの敷地を分析し、一つを選ぶ
設計内容:美術館
教授がシュトゥットガルト大学と連携してワークショップを行うために2018/2019はこの設計課題にしたそうです。
イタリアにいるのにドイツの敷地のため、多くの人は現地に行かず設計を行っていました
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